秋分の日.2020年は9/22|秋分はいつになるかの決め方や彼岸のお墓参りの意味

秋分の日,秋分

秋分の日とは|意味や2020年の秋分について説明

秋分の日とは祝日であり、暦の上で季節を24つに分けた二十四節気の秋分の始まりの日(節入り日)でもあります。

秋分の日前後はお彼岸と言われ、お墓参りをするなど先祖供養をする期間とされます。

このお彼岸の習慣と秋分の日が祝日になったことには共通の由来があります。

今回は秋分の日について、二十四節気という暦の上での意味や祝日になった経緯、秋分の日に行うこと(お彼岸)等についてご紹介いたします。

秋分の日は2020年9月22日

2020年の秋分の日は9月22日です。

秋分の日は敬老の日と共にシルバーウィークになることもある祝日ですが、秋分の日は年によって22日の年もあれば23の年もあり日付が変わります。

秋分の日が年によってずれるのは、敬老の日は9月の第三月曜で年によって日が変わるのとは違う理由でずれることはご存知でしょうか?

その理由は、秋分という存在があるからです。

秋分の日の意味と秋分の意味

秋分の日は、祝日として「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。」という意味を持っています。

それと同時に、冒頭でもご紹介しましたが、二十四節気の秋分という期間の最初の日も意味します。

秋分は秋分の日を始まりとした15日間を意味

一方、秋分という言葉は、その始まりである「秋分の日」を意味することもありますが、本来は秋分の日から始まり次の二十四節気の寒露までの15日の期間を意味します。

二十四節気というのは中国由来の概念で、一年間を4つに分ける四季をさらに6つの節気に分けて、全部で24の細かい季節にしたものです。

暦の本では二十四節気の秋分は次のように定義されます。

秋分の意味

太陽は赤道上に軌道をとり昼夜等分に分けられる。秋の彼岸の中日。雷始収声蟄虫抔戸水始涸かみなりはじめてこえをおさめちつちゅうこをはいしみずはじめてかるとあるように夏の間猛威を振った雷公も大人しくなり虫類も穴に潜り込んで冬籠りの準備をし水も涸れ始める頃である。この日より四十五日の間西より吹く風を閶闔風しょうがいふうといい秋分の日に吹くと百穀大に穣る。

出典:歓喜宝暦 神霊館 榎本書店

「雷始収声蟄虫抔戸水始涸」というのは、後程詳しく解説しますが、七十二候と言い二十四節気をさらに5日ごとの候に分け一年を72の候に分けたものです。

秋分の暦の本の中の意味を見てもらってわかると思いますが、太陽が真東から昇って真西に沈むといった自然界の動き、季節の変化をとても詳しく解説しています。

これらが祝日やお彼岸という行事に関わってきます。

秋分と二十四節気

そもそも二十四節気とはということについて簡単にご紹介します。

二十四節気は明治時代まではとても重要なものでした。

というのも、江戸時代まで利用していた暦は月の満ち欠けで作成するもので、実際の季節とずれて行きます。農耕にとっては季節はとても大事な指標ですので、季節をきちんと観察するために太陽の動きを観察し、その位置よって一年を24の節気に分けた二十四節気というものが生まれるのです。

秋分の日がいつになるのかが年によってずれるのは、この二十四節気を太陽の動きによって決めていることが理由です。

ちなみに秋分とよく似た立秋というものも二十四節気の一つで、秋分の3つ前の節気になります。

立秋は8月8日前後に来て、夏真っ盛りですが暦の上では秋となります。

二十四節気や立春については詳しくはこちらで解説しています。

二十四節気

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2019年1月22日
立秋

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2019年1月30日

秋分の日はいつになるかの決め方

秋分の日は太陽の動きによって決まると解説いたしました。

しかし、祝日である秋分の日は太陽の動きだけで決まるのではありません。

他の二十四節気は太陽の動きだけで決まるのですが、祝日となっている秋分の日と春分の日は国立天文台が毎年二月に翌年の春分の日と秋分の日を官報にて発表して決まるのです。

2020年の秋分の日は2019年の2月の頭にわかる

そのため太陽の運行を観察して翌年以降の秋分の日がいつになるかを計算することはできるのですが、祝日として確定をするのは翌年だけになります。

2020年の秋分の日は今年2019年2月に国立天文台が出した暦要項の中で、9月22日になることが明記されています。

秋分の日の決め方(太陽の動きと秋分点)

ちなみに秋分の日は太陽のどういう動きによって計算されるのか概念だけ簡単に解説いたします。

地球からみて、太陽が動く道を黄道と呼びます。

この黄道上のどこに太陽がいるのかは季節によって変わるのですが、その位置で二十四節気を決めます。

秋分の日はこの黄道と地球の赤道(天の赤道)が交わる秋分点に太陽が来た時に当たります。

イメージ図

秋分の日 イラスト いつになるか

ちなみに図を見るとわかると思いますが、秋分の日は太陽が黄経180°というところ(秋分点)に達した時に当たります。

秋分の日が祝日になった由来

秋分の日は上記で見たように、太陽の動きで決まる祝日です。

こういった祝日の制定は世界的に珍しいそうです。

ではなぜ秋分の日が祝日になったのかと言うとその由来は戦前にあった宮中祭祀の影響です。

秋分の日と春分の日が祝日の理由

秋分の日に加え、春分の日はそれぞれ秋季皇霊祭と春季皇霊祭という宮中祭祀が行われる日で、それらは明治11年から祭日と制定されました。

戦後、GHQの意向で、国家神道を解体しそれらにまつわる祭日も廃止されたのですが、それぞれ秋分の日と春分の日として残っているのが由来となります。

秋季皇霊祭と春季皇霊祭というのは、お彼岸の中日に行われる皇室の祖霊を祀る儀式ですが、これは私たちが今秋分の日の前後の秋のお彼岸にお墓参りに行くのと同じルーツを持っています。

ここからは秋分の日に行うこととその由来についてご紹介いたします。

秋分の日・秋分は何をする日・期間か

秋分の日の時期は「暑さ寒さも彼岸まで」とも言い、気候が過ごしやすくなり、オクトーバーフェストといったお祭を筆頭に様々なイベントを街中で行っています。

秋分の日前後でお墓参り等先祖供養を

伝統的には秋分の日前後のお彼岸にお墓参りやお仏壇の掃除・お供えなどを行います

特にお彼岸だから特別に行わなければならないわけではないですが、秋彼岸のお供え物では「おはぎ」をお供えするのが一般的です。

秋分の日とお彼岸の中日

秋分の日は秋のお彼岸の中日に当たります。

お彼岸というのは、彼岸の中日を挟んで前後3日を加えた1週間を意味する言葉です。

彼岸の入りや彼岸の明けという言葉はこの春・秋のお彼岸の最初の日、最終日を意味します。

秋分の日、つまりお彼岸の中日にお墓参りに行くのが一般的といわれますが、特にその日に行かないといけないわけではなく、お彼岸の間に行けばよいと言われます。

お彼岸のお墓参りについてはこちらで詳しく解説しています。

お彼岸のお墓参り|意味やいつ墓参りに行くのかや服装/お供え物等を解説

秋分の日とお彼岸の関係について

お彼岸という言葉は「あの世」を意味すると聞いたことはあるでしょうか?

仏教用語でお彼岸とは「悟った人の世界(涅槃)」を意味するのですが、日本では死んだ人が向かう「あの世」と考えられるようになります。

ちなみに、私たちが生きる世界は此岸と言い、あの世の彼岸と此岸の間には三途の川が流れていると考えます。

では秋のお彼岸はなぜ秋分の日の前後になったのかと言うと、その由来は諸説あって、秋分の日の太陽が真西に沈むということと極楽浄土の世界が西にあると考えることがつながったからというのが最も有名です。

仏教の教えを説いたお釈迦様は入滅(亡くなる)の際、頭を北にし(北枕)、顔は西を向いていたとされます。

この姿から、悟りを開いた人が亡くなって向かう世界は西にあると考える西方浄土(=極楽浄土)という考えが生まれます。

西にある極楽浄土に太陽がちょうど沈む秋分の日は、極楽浄土、つまりお彼岸に最も近づく日と言われるようになり、先祖の供養をするようになったといわれます。

ただ、このお彼岸の風習はそもそも仏教にあったものではなく、日本の祖霊信仰が起源とも言われます。

春分の日前後では、農耕の始まりの時期で一年の豊作を祖霊や神様にお供えものをして願い、

秋分の日前後で葉、稲刈りなど収穫の時期で一年の豊作を祖霊や神様にお供え物をして感謝したことが後に仏教の行事になったとされるのです。

宮廷祭祀の春季・秋季皇霊祭はこの祖霊信仰から先祖供養に移り変わった行事が宮廷内でも行われるようになったことが由来とされます。

他にもお彼岸が秋分の日や春分の日前後になった理由には、昼と夜がほぼ一緒の長さになることがお釈迦様の中道という教えにつながるや、日本の太陽信仰である日願が由来など、様々な説があります。

春のお彼岸・秋のお彼岸の詳しい歴史等についてはこちらで詳しく解説しています。

お彼岸とは|意味やお彼岸にすること,お彼岸のいつするかなど解説

また涅槃という仏教の最終目標、悟りの意味についてはこちらで詳しく解説しています。

涅槃とは|涅槃(ニルヴァーナ)の意味は苦しみの最高の境地=仏教のゴール

秋分の時期の食べ物の「おはぎ」の由来

秋分の日 画像 おはぎ

秋分の時期は食欲の秋としてさんまなどの旬の食べ物がたくさんありますが、お彼岸のお供え物にも使われ行事に関わる食べ物の「おはぎ」の由来についても簡単にご紹介いたします。

お彼岸のおはぎという食べ物は、お餅をあんこやきなこなどで包んだものですが、本来は豊作を願う・祈るために祖霊や神様にささげた収穫物で作ったものが由来とされます。

後に、朱色(赤色)で邪鬼や魔を祓うといわれる小豆から作られるあんこで包むという文化が生まれて今に至ります。

このおはぎという名前は秋分の時期の代表的な植物の「萩」が語源です。

ちなみに春のお彼岸にお供えするおはぎと同じ食べ物は「ぼたもち」といい、春分の時期に代表的な植物の「牡丹」から名前を取っています。

おはぎとぼたもちの違いなど、お彼岸に縁の深いおはぎについてはこちらで詳しく解説しています。

お彼岸のおはぎ,ぼたもちの理由や由来|おはぎとぼたもちの違い等解説

また、おはぎ以外の他家へのお彼岸のお供え物などのマナーについてはこちらで詳しく解説しています。

お彼岸のお供え物のマナー|のし紙NGや果物やお菓子の定番,金額について等を解説

寺院の秋季彼岸会と神社の秋分祭

秋分の日は家族でお墓参りなどを行うことが一般的と言われますが、お寺ではお彼岸にお釈迦様の教えを日々実践できているのか振り返り、今一度その教えを実行することを目的とした彼岸会という法要が行われます。

寺院によっては先祖供養の法要の場合もありますが、元々お釈迦様は先祖供養をしなさいという言葉は残していないのです。

具体的に秋分の日前後に行われる彼岸会について簡単にご紹介します。

彼岸会では、お釈迦様の教えである「六波羅蜜」ができているのかを反省し、それを意識的に実行するといいます。

六波羅蜜とは、

  • 布施(ふせ):人のために善行すること。ほどこすこと。
  • 持戒(じかい):自らを戒め生活すること。つつしむこと。
  • 忍辱(にんにく):困難に耐えて生きること。しのぶこと。
  • 精進(しょうじん):最善を尽くし努力をし向上心を持ち続けること。はげむこと。
  • 禅定(ぜんじょう):心を落ち着け、動揺しないこと。しずけさを保つこと。
  • 智慧(ちえ):心理を見極め、真実を見抜く心眼を養い知恵に溺れないこと。学ぶこと。

という仏教の最終目標の涅槃寂静という悟りの境地に達するために実行すべき六つの行動を意味しています。

この6という数字は、お彼岸の7日間という期間に関係しています。

中日(秋分の日や春分の日)という彼岸に最も近くなる日の前後3日ずつの計6日を足して全体で7日のお彼岸としているのです。

寺院で彼岸会をしている一方で神社では、秋分祭・秋季皇霊祭と呼ばれるお祭が行われているところがあります。

自然の恵みに感謝し、祖霊をお祀りする日となります。

六波羅蜜という教えについてはこちらで詳しく解説しています。

六波羅蜜とは|波羅蜜の意味と共に布施,持戒,忍辱,精進,禅定,智慧を解説

秋分の日や秋分に関するもの事

お彼岸を中心にご紹介しましたが、秋分の日や、秋分の期間にまつわることについてご紹介いたします。

秋分の日の英語表現

秋分の日は「autumnal equinox」と表現されます。

しかし、このautumnalという表現は北半球では秋ですので問題ないのですが、南半球は北半球と季節が違い、春になりますので、名前に関しての議論があります。

この問題を解決するため、北半球での秋分の日(9月22日頃)はSeptember equinoxと表現すると良いのではとされます。

しかし、これでは世界で最も利用される太陽暦を使わない別の暦を使う地域では9月でもなくなるので、この表現にも議論の余地があるとされます。

「秋分の候」という時候の挨拶

ビジネスメールや手紙などで利用する、前文の時候の挨拶に「秋分の候」という言葉あります。

丁寧なメールや手紙では

①頭語
(拝啓等)
②時候の挨拶
③安否の挨拶
(貴社にはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。等)

この3つの見出し文があって本文に入ります。

この②のところに、秋分の時期は「秋分の候」という時候の挨拶を入れます。

秋分の時期は、秋分の候以外にも、「秋涼の候」などの時候の挨拶もあります。

秋分は俳句の季語に

秋分は俳句の季語になります。

ちなみにお彼岸は秋分の時期の季語にはならず、春分の時期の季語になります。

秋彼岸や後の彼岸となると秋の季語になるのですが、なければ春の季語になります。

秋分の時期の花の「彼岸花」の話

秋分の日 画像 花 彼岸花

秋分の時期だけに一斉に真っ赤な花が咲き、花の形の独特さもありどこか不思議な妖艶な姿をしている彼岸花ですが、地獄花、死人花などと言われ、不吉な花と子供の頃に聞いたことがあってあまり良いイメージがないという方もいると思います。

実際、彼岸花は毒を持っているため、美しい見た目とは裏腹に注意すべき植物ではあります。

ちなみに彼岸花の語源は、彼岸の時期に咲くことから付いたとすぐわかると思いますが、彼岸花の元の名前とも言われる「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」という名前があります。

この曼珠沙華という言葉は、仏教の生まれたインドの古代の言葉のサンスクリット語から来た名前で、本来の意味では「天界に咲く花、天海の花」などと言われ、見るものの悪業を払う良い意味を持った花とされます。

秋分にまつわるスピリチュアルな説

最近ではスピリチュアルと一緒くたにされてしまいますが、東洋の占いや風水の元となる陰陽五行説において、秋分の日は昼と夜がちょうど半々、陰と陽がバランスの取れた日になると言われます。

また夜が長くなる、つまり陰の気が強くなっていく事から、新しく物事を始めるのではなく、春から夏にかけて行ってきたもの事の収穫をしていくのが良いと言われます。

ちなみに秋に財布を買うと秋財布と言い、収穫の季節に買う財布でお金が貯まるなどとも言われます。

縁起を担いで秋分の時期の一粒万倍日寅の日巳の日などに財布の購入を検討してみてもいいかもしれませんね。

秋分の七十二候

最後に二十四節気の秋分をさらに3つに分けた七十二候をご紹介します。

二十四節気は中国の季節に合わせて作られたもので、日本の気候とずれることもあります。しかし七十二候は日本で独自に作られたものも含まれていて、その時々の細やかな自然の移ろいを表現しています。

秋分の期間の七十二候は次の3つです。

初侯:雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)

夏を感じさせる入道雲から、秋らしい鱗雲になり、雷が収まる時期です。

上空の気温が大きく変わることから、雲もその姿を変えます。

秋の味覚の松茸もこの時期から旬を迎えます。

次候:蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)

春から夏にかけて活発だった虫が冬に向けて準備を始める時期です。

末候:水始涸(みずはじめてかるる)

収穫に向けて、田んぼから水を抜く時期です。