松の内とは|2021年いつまでを意味するかや正月の期間の行事を解説

松の内

松の内とはいつまでの意味か|2021年の年中行事について

松の内正月、年明けの様々な年中行事に関わる重要な期間を意味する言葉です。

松の内の読み方は「まつのうち」です。

松の内は2021年1月7日か1月15日までを意味

松の内という言葉は、全国共通の期間を意味していたのですが、今では地域によって松の内を1月7日までとするところ

松の内を1月15日までと分かれています。

また、さらに一部の地域では1月3日や10日までとしています。

ちなみに、松の内は二十四節気のように毎年時期がずれるものではないので、2019年も2021年も同じです。

さて、あなたの住む地域の松の内はいつまでかを以下でご紹介します。

関東で松の内はいつまでか

関東では、松の内は1月7日までを意味します。

この関東の地域には東京はもちろんですが、名古屋等も含まれてるそうです。
参考:愛知県共済インターネット公開文化講座

関西で松の内はいつまでか

関西地域では、松の内は1月15日までを意味します。

実は、関西地域を含む、関東以外の地域では多くの場所で1月15日までを松の内としています。

大阪や京都では松の内が長いことから、学校や会社の正月休みが明けても遅くまで門松などを飾っているところがあります。

九州など松の内を1月7日にするところも

ただし、九州の一部地域では伝統的に1月7日までを松の内とするようです。

その原因は1月7日に福岡県久留米市の大善寺玉垂宮で行われる「鬼夜」という行事があり、この日までを松の内とする文化があるようです。

松の内が地域で期間が違うようになった理由

そもそも松の内は全国共通で1月15日でだったのですが、江戸時代の将軍の死によって、1月7日にする場所が生じてしまい、松の内の期間に違いが生まれます。

このように先ほど地域で松の内がいつまでかを大まかに説明はしましたが、その地域の伝統などによりずれることがあります。

また北海道でも1月15日までが松の内とされる(参考:北海道神社庁)のですが、お隣の東北では地域(もしくは神社・寺院等)によって松の内を1月7日にするところがあります。

伝統的に1月7日だったという地域以外でも、最近では地域による松の内の期間にはずれが生じています。

より厳密に知りたいという方は、後程調べる方法など解説します。

松の内とは「正月の期間」を意味

松の内は、一般的に「正月がいつからいつまでなのか」を意味する言葉です。

お正月と言えば、門松(松飾り)やしめ飾りというお正月飾りを飾りますが、これらの飾る期間を松の内と呼ぶのです。

ただし、厳密には松の内を12月13日の正月”事始め”の日から1月7日/15日とすると考えもあります。

事始めとは、お正月に向けて準備を始める日という意味で、昔はこの日に門松や松飾りに使う木の材料を取りに行ったりしたといいます。
門松や松飾りはこの12月13日を超えてからであれば29,30,31日を除いて飾っても良いとするのは、この松の内が12月13日からという考えからです。

今回は1月1日からを松の内という前提で説明をつづけます。

松の内の語源は歳神様を迎える門松・松飾り

なぜ正月の期間である、1月1日~7日もしくは15日を「松の内」と呼ぶのかと言うと、

門松や松飾りを飾っている期間を意味するからです。

そもそもお正月は歳神様(年神様)を迎え入れる年中行事を意味しています。
この歳神様(年神様)に家に来ていただいて、一年の幸せを祈るためには門松や松飾りという神様への目印を出す必要があるのです。

門松や松飾り、年神様についてはこちらでさらに詳しく解説しております。

歳神様(年神様)とは|正しい迎え方/飾り方/祀り方を知り良い一年を迎える

門松の意味/由来とは|種類や飾り方、正月いつからいつまで飾るか解説

松飾りとはいつからいつまで飾るのか?意味や飾り方・外した後の処分法を解説

松の内は本来小正月までの期間を意味

門松や松飾りを飾る正月という年中行事は、元々全国共通で1月15日の小正月までを意味していました。

松の内も1月1日から1月15日までを基本的に意味しているのは、この小正月という日までを意味するからです。

この小正月の前日に、正月飾りは撤去し、15日にどんど焼き-どんと祭りという門松や松飾りを焼くという行事を行います。

また、正月飾りの代表である鏡餅は1月20日の鏡開きをしてお餅を食べるというのが古来からの習わしでした。

しかし、上記で見たように、地域によって松の内は期間が変わるようになりました。

続いては松の内の期間が地域で変わった原因について解説します。

松の内の期間が違う理由

松の内の期間が地域によって変わってしまった原因として最も有名な説は、江戸時代の将軍の命日です。

松の内が関東の地域でも1月15日の小正月までを意味していたころは1月20日に鏡開きをしていました。

しかし、慶安4年(1651年)4月20日に徳川家第三代将軍の家光公がなくなられます。
毎月20日は家光公の月命日となりました。

すると、鏡開きというめでたい行事を家光公の月命日に行うのは良くないとなったため1月11日に鏡開きを行うようになります。

しかし、1月11日はその当時は松の内ですので、正月飾りの片づけを行うのは歳神様(年神様)に失礼に当たると考えられました。

そこで幕府は1662年に「1月7日を飾り治め」とする御触書を公布、つまり松の内を1月7日までとすると決めたのです。

幕府の影響力の強い関東地域はそのまま1月7日までが松の内となりましたが、その他の地域では1月15日のままであったために地域によって松の内が変わったというのです。

ちなみに、もう一つ松の内の期間が関東で変わった理由として大火事の説もあります。

明暦3年(1657年)1月18日に起こった明暦の大火という大火事で、木造建築で家々が密集する江戸はこの時3日も燃え続けたと言います。

これほどの大火事を今後起こさないためにも、燃えやすい門松や松飾りと言ったものは早めに片付けるようにするため、1月15日から1月7日に期間を短くしたと言います。

松の内の時期にすべきこと、してはいけないこと

松の内は正月の期間を意味するため、様々なお正月の行事は松の内を気にして行わなければなりません。

そこで、松の内にするべきこと、松の内にはしてはいけないこと、松の内を超えてからするべきことを解説します。

松の内は松飾りや正月飾りを飾る

松の内の期間は、歳神様(年神様)をお迎えするため、門松や松飾り、鏡餅といった正月飾りを飾りましょう。

門松や松飾りは先ほども解説しましたが、歳神様が家に入ってくるときの目印にするため。

鏡餅は歳神様が宿るために飾ります。

松の内が明けると飾りを片付け、鏡開き

松の内が明ける日の7日と15日には松飾りと門松を燃やすどんど焼きという行事があります。

そのため、この日までに松飾り等は片付けるのが習わしです。

ただし、九州の一部地域で松の内が1月7日であると説明したように、火祭りのどんど焼きや地域によって変わります。

また、松の内が明けてから数日後には鏡開きという行事があります。

年賀状は松の内で寒中見舞いは松の内の後か

年賀状の期間は一般的に松の内であればよいとされています。

逆に松の内を超えてしまうと年賀状ではなく、寒中見舞いとして出すのが習わしです。

ちなみに喪中である場合は、年賀状は出さないのが慣習ですが、そののち寒中見舞いや喪中見舞いと言ったはがきをお送りするのが丁寧な対応であるとされます。

松の内の間は法事やその他はしてもよいか

一般的に松の内に法事を行うのは良くないとされます。

しかし、お寺さんによっては対応をしてくださる方もいますし、家族で気にする人がいないのなら行ってもよいでしょう。

ちなみに墓参りを年始にするという伝統がある家も多くあると思いますが、そこはあまり厳密な決まりはありません。

仏事なども松の内だからと遠慮するかどうかは家族やお寺さんに相談しましょう。

年始の挨拶は松の内の間か

「新年あけましておめでとうございます。」という言葉は基本的には正月である松の内に使うのが良い言葉とされています。

ですが、松の内を超えて会う人もいると思いますし、地域によって変わりますので、厳密に考える必要がないとも言えるようです。

松の内に関連する表現の正しい使い方

松の内について様々見ていきましたが、松の内に関連する表現について、その使い方などを見ていきます。

松の内が明ける

これは、松の内の期間が終わることを意味します。

松の内が明ける日である1月7日や15日には松飾りを焼くどんど焼きや左義長、お焚き上げと呼ばれる火祭りがあります。

松の内の賑わいも過ぎ

お正月を祝う期間が過ぎた時期に使う時候の挨拶です。

松の内の季節は、年末年始の忙しい時期です。
その明け頃の落ち着きだす頃から使いましょう。

松七日(まつなのか)

松の内が1月7日で終わる地域では、松の内を「松七日」と呼びます。

松の内についてのまとめ

ネット上ではかなり様々な情報が見受けられたのですが、松の内は地域によって終わりの日が変わり、またその始まりも変わっています。

もし皆さんの地域がどうしているのかよくわからないときは、門松や松飾りを焼く「どんど焼き」「左義長」「お焚き上げ」と言った行事を地域の神社でいつしているのかを確認するのが最も確実と言えます。

また、松の内の期間に関わる

  • 正月飾りを飾り出し
  • 正月飾りの片付け

等年中行事はたくさんありますので、それらはいつ行うのが良いのか確認し、良い一年を迎えるようにしましょう。