鎌倉七福神巡り(鎌倉江ノ島七福神巡り)
鎌倉七福神巡りは鎌倉江ノ島七福神として知られる、神奈川県鎌倉市~江ノ島(藤沢市)の8つの神社・寺院にお参りする七福神巡りです。
今回は鎌倉七福神(鎌倉江ノ島七福神を略して)について、所要時間やルートなどの基本情報や、
鎌倉七福神巡りをしている際に知っているとさらに楽しめる豆知識など詳しくご紹介いたします。
鎌倉七福神巡りは期間制限なし
一般的には、七福神巡りはお正月の行事とされますが、鎌倉七福神巡りでは時期に関係なくいつでもめぐることができます。
一日をかけて鎌倉から湘南~江ノ島を観光しながら七福神巡りができるので、とても楽しいお参りになります。
初詣に鎌倉七福神巡りはできますが、普段以上の混雑になり御朱印をもらうだけで時間がかかるので、一日では回ることはできないと思います。
初めて行う方のためには、鎌倉七福神巡りはどうやって行うのか簡単にご紹介します。
鎌倉七福神巡りの醍醐味「御朱印色紙」について
まず七福神巡りでは、専用の御朱印色紙を寺社にて授与していただいて、スタンプラリー形式で各七福神さんが祀られる神社や寺院をめぐります。
鎌倉七福神巡りの場合は8つの寺社になりますが、基本的に七福神巡りは7つの寺社をめぐり御朱印(スタンプ)を集めて最後に完成させた色紙は家に福をもたらす縁起物として飾るというのが一般的です。
日本各地で七福神巡りはありますが、それぞれに特色のある七福神の御朱印色紙がありますし、中には日本橋七福神巡りのように七福神の御神像がのった宝船を集めるというものもあります。
日本橋七福神巡りについてはこちらで詳しく解説しています。
日本橋七福神巡り|御朱印や宝船を集めて2019年の初詣.地図(Googleマップ付)
鎌倉七福神巡りの御朱印色紙について、
- どこで授与していただくのか
- 初穂料はいくらか
などの基本情報をご紹介します。
※寺社でいただくものは、購入とは言わず「授与していただく」と言いわず、「御朱印色紙はどこで買う」とは言いません。
同じく、授与品のお値段は初穂料(もしくは類する言葉)で表現します。
これら神社で授与していただくものは神様のご分体・ご神力の詰まるものに当たるので、それらを料金設定があり売買するというのは失礼に当たるからという考え方からです。
鎌倉七福神巡り専用の御朱印色紙
鎌倉七福神巡りの専用の御朱印色紙は、巡る寺社のいずれでも授与していただけます。
鎌倉七福神巡りでは2種類の御朱印色紙があります。
- 飾り色紙(手書き御朱印用の色紙):1000円
- 色紙(毎年絵柄が変わるスタンプを押す色紙):500円
各寺社で鎌倉七福神巡り専用の御朱印をいただく
最初にお参りした寺社にて鎌倉七福神巡りの御朱印色紙を授与していただいたら、その色紙に御朱印をいただいていきます。
それぞれの寺社の社務所もしくは専用のブースにて手書きをしていただくかスタンプ(ご宝印)を押すかという流れになります。
御朱印をいただく際、寺社によって拝観料や御朱印(各300円)とお金を払う場所がありますので、ご注意ください。
専用の御朱印色紙以外の御朱印帳でも可能
御朱印色紙ではなく、御朱印帳に鎌倉七福神巡りの御朱印をいただくことも可能です。
ご自身の御朱印帳を持参でも良いですし、鎌倉江ノ島七福神と入った専用の御朱印帖もあります。
- 鎌倉七福神巡りの御朱印帖:800円
鎌倉七福神巡りの所要時間
鎌倉七福神巡りは一般的な江ノ島電鉄を利用して巡る場合、4,5時間ほどの所要時間を見てください。
鎌倉七福神巡りのルートは以下で複数の人気ルートをご紹介します。
鎌倉七福神巡りでは通年行っていますので、御朱印をいただいたり拝殿にご参拝するのに並ぶということはあまりありません。
初詣の時期は普段の七福神巡りより時間が
初詣の時期はどの寺社も混雑が予想されますので、上記の所要時間よりも大幅に遅れる可能性もあります。
御朱印をいただくには、社務所が空いている時間(後述しますが大体16時~17時)までに行く必要があります。
初詣で鎌倉七福神巡りをする際は、所要時間をかなり余裕を見ておくのが無難です。
鎌倉七福神巡りの地図・ルート
鎌倉七福神巡りで巡る寺社は以下の8社です。
寺社 | 祀る七福神 | 住所 |
浄智寺 | 布袋尊 | 神奈川県鎌倉市山ノ内1402 |
鶴岡八幡宮 | 弁財天 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31 |
宝戒寺 | 毘沙門天 | 神奈川県鎌倉市小町3-5-22 |
妙隆寺 | 寿老人 | 神奈川県鎌倉市小町2丁目17-20 |
本覚寺 | 恵比寿 | 神奈川県鎌倉市小町1-12-12 |
長谷寺 | 大黒様 | 神奈川県鎌倉市長谷3-11-2 |
御霊神社 | 福禄寿 | 神奈川県鎌倉市坂ノ下4-9 |
江島神社 | 弁財天 | 神奈川県藤沢市江の島2-3-8 |
この8社を巡る鎌倉七福神巡りには人気のルートが2つあります。
以下では一般的な電車を利用するパターンでご紹介します。
鎌倉七福神巡りおすすめルート①
一つ目の鎌倉七福神巡りルートは浄智寺からスタートして、江島神社がゴールとなるルートです。
浄智寺スタートの場合は、JR横須賀線「北鎌倉」からスタートします。
①浄智寺
徒歩(もしくはJR横須賀線で北鎌倉~鎌倉駅)
②鶴岡八幡宮
徒歩
③宝戒寺
徒歩
④妙隆寺
徒歩
⑤本覚寺
江ノ島電鉄「鎌倉」~「長谷」(もしくは徒歩)
⑥長谷寺
徒歩
⑦御霊神社
江ノ島電鉄「長谷もしくは極楽寺」~「江の島」
その後駅から少し歩きます
⑧江島神社
①~②の間は建長寺の前を通りますし、電車に乗った場合の方が時間がかかると思いますので、徒歩がおすすめです。
⑤~⑥は意外と遠いので電車をおすすめします。
鎌倉七福神巡りおすすめルート②
もう一つの鎌倉七福神巡りルートは江島神社からスタートして、浄智寺がゴールとなるルートです。
①江島神社
②御霊神社
③長谷寺
④本覚寺
⑤妙隆寺
⑥宝戒寺
⑦鶴岡八幡宮
⑧浄智寺
鎌倉七福神巡りの地図・Googleマップ
鎌倉七福神巡りの地図は、主催する鎌倉江ノ島七福神会のパンフレット兼七福神巡りマップを印刷していただくと良いと思います。
鎌倉七福神巡りで公共交通機関を利用する際は
- JR,江ノ電,モノレール等色々な公共交通機関を乗れる「鎌倉・江の島パス」
- 江ノ島電鉄の「のりおりくん」
- 小田急の江ノ島鎌倉フリーパスという割引周遊券
などなどフリーパスも販売されていますので、電車を利用される際は、そちらの方がお得です。
もしくは、上記のおすすめルートの①と②をGoogleマップに落とせるようにリンクを作成しました。
Googleマップアプリを利用している方は以下のリンクをクリックするとGoogleマップアプリ上で鎌倉七福神のルートが地図上が表示されます。
鎌倉七福神巡りおすすめルート①(浄智寺スタート)
鎌倉七福神巡りおすすめルート②(江島神社スタート)
鎌倉七福神巡りを自転車で行うのもおすすめ
上記では徒歩と江ノ島電鉄を利用したものでしたが、季節が良ければサイクリングも気持ちの良い道を通りますのでおすすめです。
鎌倉七福神巡りの神社・寺院|ご利益や見所
鎌倉七福神巡りで参拝するそれぞれの神社や寺院について簡単にご紹介します。
七福神それぞれの詳しく解説はこの後していますのでそちらもご覧ください。
浄智寺|七福神は布袋尊
鎌倉七福神巡りの布袋尊を祀る浄智寺は、福徳円満のご利益で知られます。
浄智寺の布袋尊像は触ることができ、そのお腹を触るとご利益に預かれると言われます。
鎌倉五山にも数えられる、鎌倉時代創建の浄智寺は北鎌倉駅すぐで、森の中にひっそりと佇む、古刹という言葉がぴったりのお寺です。
浄智寺の社務所は9:00-16:30開いています。
拝観料は大人200円です。
鶴岡八幡宮|七福神は弁財天
鎌倉七福神巡りの弁財天を祀る1つの神社である鶴岡八幡宮は観光名所としても有名ですね。
鎌倉幕府を建てた源頼朝が、平家滅亡を祈願したとされる鶴岡八幡宮の弁財天は旗上弁財天と呼ばれ、武運長久のご利益や大願成就のご利益、また弁財天の芸能成就のご利益でも知られます。
ちなみに、弁財天は今は琵琶を持つ美しい女神のイメージですが、鎌倉時代のころは一面多臂(一つの顔に3本以上の手)で剣などを持つ勇ましい姿の仏像が多いです。
鶴岡八幡宮の社務所は8:30~16:00です。
※お正月は社務所は遅くまで開いているなど時間が変わります。
宝戒寺|七福神は毘沙門天
鎌倉七福神巡りの毘沙門天を祀る宝戒寺は、執権北条家の滅亡後その霊を弔うために建てられた寺院です。
鎌倉七福神巡りの毘沙門天は勝運来福のご利益と言われます。
萩の寺とも言われ、鎌倉の寺院をめぐる時の特徴である花を観賞するのにもおすすめです。
歓喜天をお祀りしていることでも有名です。
宝戒寺の開門時間は8:00~16:30です。
拝観料は大人200円です。
妙隆寺|七福神は寿老人
鎌倉七福神巡りの寿老人を祀るは妙隆寺です。
長寿延命のご利益で知られます。
また、日蓮宗で知られる日蓮に倣い、難行をされたという日親上人ゆかりのお寺です。
妙隆寺の開門時間は9:00-16:00です。
本覚寺|七福神は恵比寿
鎌倉七福神巡りの恵比寿様を祀るは本覚寺です。
商売繁盛の神様として知られる恵比寿様です。
本覚寺では夷尊神と表記しますが、同じ神様です。
本覚寺の開門時間は9:00~16:00です。
長谷寺|七福神は大黒様
鎌倉七福神巡りの大黒天を祀る長谷寺は紫陽花や四季折々の花でも知られる観光名所です。
紫陽花の時期はかなり人が混んでいますが、大黒天堂は少し空いています。
「出世・開運授け大黒天」や「さわり大黒天像」があります。
長谷寺の開門時間は
- 夏季:8:00-17:00
- 冬季:8:00-16:30
で、拝観料は大人300円です。
御霊神社|七福神は福禄寿
御霊神社は「ごりょうじんじゃ」と読みます。
鎌倉七福神巡りの福禄寿を祀る御霊神社では、家禄永遠というご利益があるとされます。
ご祭神はた鎌倉権五郎景政という平安時代活躍した武士という珍しい神社です。
福禄寿を含む面掛行列という珍しいお祭りがあります。
福禄寿像を見るには宝物庫に入ります。
※拝観料は大人100円かかります。
江島神社|七福神は弁財天
鎌倉七福神巡りでもう一つの弁財天を祀る神社が江島神社です。
日本三大弁財天として知られ、古くから霊廟とされ龍神と弁財天の伝説があるなど、弁財天と縁の深い地です。
江島神社の奉安殿では、八臂弁財天と妙音弁財天という時代で変遷した弁財天像を見ることができます。
※奉安殿は拝観料大人200円
弁財天の御朱印は辺津宮という最初の拝殿の近くの社務所で授与していただきます。
江島神社の社務所は8:30~17:00に開いてます。
七福神巡りの由緒や七福神のご利益について
七福神めぐりは京都の都七福神まいりが発祥とされます。
七福神信仰自体は室町時代に始まったとされ、「仁王般若経(にんのうはんにゃきょう)」というお経にある
七難即滅、七福即生
→火難や水難、盗難などの難を消滅させ、七福を生じる
という一句にあやかり、七福をそれぞれに担当する神様を祀り信仰するようになったのが始まりと言われます。
七福神巡りは江戸時代に徳川家康も助言をよく聞いた天台宗の天海大僧正によって大きく広まったと言われます。
そのためか、東京七福神巡りというと、では都内の中だけでも20ほどもあります。
東京の七福神巡りについてはこちらで詳しく解説しています。
東京七福神めぐり|おすすめコースや一か所で巡る人気の寺院をご紹介
七福神について
鎌倉七福神巡りでお参りする神様はそもそもどんな神様なのかご紹介します。
大黒様(だいこくさま)
大黒様は「財富」を表す七福神です。
仏教の天部という神様の大黒天・神道の神様の大国主命(オオクニヌシノミコト)が習合した神様で、子とされる恵比寿様とセットで祀られることが多いですね。
大黒様のご利益は富貴栄達等、財富に関わるものと言われます。
鎌倉七福神巡りの長谷寺の大黒様は出世開運のご利益でも有名です。
大黒様という神様については以下にて詳しく解説しています。
大黒様とは|ご利益や由来は何の神様か解説。祀り方や神社もご紹介
恵比寿様(えびすさま)
恵比寿様は「正直・清廉な心」を表す七福神です。
七福神では唯一日本由来の神様として知られ、その由来となる神様には事代主神(コトシロヌシ)と蛭子神(ヒルコ)、少彦名命(スクナヒコナノミコト)の説があります。
商売繁盛の神として一般に知られますが、縁結びなどでも知られる福の神です。
恵比寿様という神様については以下にて詳しく解説しています。
恵比寿様とは|大黒様と祀る意味や由来・何の神様かご利益,神社等紹介
弁財天・弁才天(べんざいてん)
弁財天は「愛敬」を表す七福神です。
インドの神様が由来で、仏教の天部という神様に取り入れられて、日本では宗像三女神のイチキシマヒメや瀬織津姫と習合しています。
財運・金運、芸事の神様として有名です。
江島神社は日本三大弁財天と言われ、全国でも有名な弁財天さんです。
現在ご祭神が宗像三女神となっていますが明治時代の神仏分離令による影響です。
毘沙門天(びしゃもんてん)
毘沙門天は「威光」を表す七福神です。
インドの神様が由来で、仏教の天部という神に取り入れられます。
仏教では四天王の多聞天という別称もあり、仏法を侵す敵から仏様や仏教事態を守る武の神という面があり病魔退散のご利益や、
本来のインドの神様の持っていた財宝の神という両面を持つとされます。
毘沙門天とは|ご利益・ご真言・七福神としての意味や信仰の歴史を解説
布袋尊(ほていそん)
布袋尊は「大量・度量の広さ」を表す七福神です。
唯一実在した人物が由来となる神様で、中国の僧がモデルとなっています。
本土中国でも信仰を集める布袋尊のご利益等について、詳しくはこちらで解説しています。
布袋尊(七福神)とは何の神様か|ご利益・ご真言やモデルとなった僧を解説
福禄寿(ふくろくじゅ)
福禄寿は「人望」を表す七福神です。
中国由来の神様で、福(幸福-特に子宝)・禄(財)・寿(長寿)を意味する名前を持つ神様です。
その他のご利益や福禄寿の由来等についてはこちらで詳しく解説しています。
福禄寿(七福神)とは|ご利益・意味や七福神の寿老人との違いを解説
寿老人(じゅろうじん)
寿老人は「長寿」を表す七福神です。
中国由来の神様で、名前の通り長寿のご利益があるとされる神様です。
寿老人は福禄寿と同一視される神様ですが、それらの説など寿老人についてはこちらで詳しく解説しています。
寿老人とは七福神の長寿を意味する神様。他のご利益/福禄寿との違いも解説
実は上記の七福神以外にも、弁財天の代わりに吉祥天という神様が七福神に所属していたこともあります。
吉祥天についてはこちらで詳しく解説しています。
吉祥天のご利益/ご真言や祀られる神社/寺を紹介|有名な吉祥天女像も解説
七福神についての歴史などはこちらでさらに詳しく解説しています。
七福神とは|ご利益,名前の意味等解説 布袋/恵比寿/大黒天/毘沙門天/弁財天/福禄寿/寿老人