旧盆とは|期間など複数ある意味を解説(沖縄等での旧盆は2019年は8月13-15日)

旧盆

旧盆とは|期間や意味に複数の説が

旧盆とはお盆の期間を意味する言葉ですが、その意味するところは一つではありません。

今回は旧盆の期間や意味、さらには旧盆に行われる行事について解説いたします。

ちなみに、旧盆と読み方は変わりますが、お盆と行うことは変わりません。

先祖の霊をお迎えし、供養して、お送りするという行事です。

旧盆の意味とは

旧盆の意味は、

  • 新暦の8月13-15日のお盆
  • 旧暦の7月13-15日の期間に行うお盆

この2つがあります。

この二つの旧盆の期間について簡単に解説していきます。

旧盆の期間について

一般に旧盆と言われる8月13-15日のお盆は、明治時代になって定着したお盆です。

それまで、お盆(盂蘭盆)は1400年もの間、全国統一で7月13-15日でした。

8月13-15日の旧盆が生まれたのは、日本で江戸時代まで利用されていた太陰太陽暦という暦(=旧暦)から、西洋で普及していた太陽暦(=新暦)に突如移行したことが原因です。

明治5年の12月3日から、政府は「新暦を導入して明治6年の1月1日にします」とお触れを出して、1カ月早めた新暦が導入されました。

すると、これまでの旧暦7月13-15日に行われていたお盆は、実際の季節で考えると、新暦の8月13-15日となります。

暦の上での日付が引き継がれず、多くの地域では新暦が導入されてからも季節に合わせてお盆を行い、今でもお盆休みも8月に行う地域がほとんどとなりました。

旧盆と新盆

旧盆に対する言葉として新盆という言葉があります。(読み方は「にいぼん、しんぼん」)

旧盆を導入する地域がほとんどの中、新暦の7月13-15日にお盆を行うようにした地域もあり、お盆は日本で大きく2つの期間に分かれることになります。

こうして新暦の7月13-15日のお盆を新盆と呼び、季節に合わせた新暦の8月13-15日のお盆を旧盆と呼ぶようになりました。

ただし、新盆も旧盆も意味を複数持つため、

新暦の7月13日のお盆は「新の盆」と呼ばれたり、

新暦の7月13日のお盆は「旧の盆」「月遅れ盆」と呼ばれることもあります。

ちなみにお盆が7月に行われる地域は意外と20%もあることをご存知でしょうか。

詳しくはこちらで解説しています。

お盆が7月にもある理由|お盆が7月の地域や8月との違いについて解説

※新盆の意味は、初盆(はつぼん)と同じく、亡くなった方が49日を明けて初めてのお盆を意味する場合もあります。

ここからは、旧盆のもう一つの意味である「旧暦の7月13-15日の期間に行うお盆」について解説いたします。

この旧盆は毎年違う日になります。

2019年の旧盆は8月13-15日

旧暦に合わせて行うお盆である旧盆は日本では沖縄県、鹿児島県の奄美など南方地域で行われています。

2019年の旧盆はとても珍しく、旧暦の7月13日が新暦の8月13日と被ったことから、旧暦が意味する2つの期間が被りました。

しかし、本来は大きく日付がずれます。

こちらの旧盆は、年によって9月にずれ込むこともあります。

ちなみに、旧暦の7月13-15日に合わせて行う旧盆は2020年ですと、8月31-9月2日に行われます。

旧盆はいつからいつまでか

ちなみに、旧盆の期間は、先に挙げた2つとも、3日間でしたが、ご家族や地域などによって、13日から16日と4日間とする場合の方が一般的かもしれません。

そもそもお盆は地域性の強い行事ですので、どちらかが正当であるということはありませんので、ご家族等の伝統に合わせてください。

旧盆と沖縄・奄美地域の伝統

旧暦の7月に合わせて行われる旧盆を行っている沖縄等では、その他の地域とは全く違ったお盆の形が見られます。

沖縄の旧盆は、親族で集まって盛大に行うだけでなく、エイサーを踊る一団が道を練り歩く「道ジュネー」が行われるなど、とても楽しいお盆だそうです。

ちなみに、沖縄の旧盆は

旧盆初日:ウンケー
お盆中日:ナカヌヒー
旧盆最終日:ウークイ

と呼び方も独特で行うことも独特です。

ナカヌヒーにはお中元を持って親戚の家を訪問し、ウークイでは親戚一同会して、重箱料理やお供え物を盛大に飾り、その後ご先祖様をお送りするそうです。

参考:ご先祖様に土産どっさり 沖縄各地で旧盆「ウークイ」 沖縄タイムス+

旧暦の時期の沖縄

沖縄の旧暦の時期はその時にしか見れない街を練り歩くエイサーであったり、ケンタッキーやマクドナルドの独特な商品があるなど、面白いものだそうですが、交通が不便だったりと注意すべき点もあるそうです。

参考:沖縄のお盆は旧暦です 〝旧盆あるある〟 マクドにケンタ、コンビニも!? 琉球新報 

韓国や中国など他の地域の旧盆

韓国や中国では、今でも旧正月で盛り上がるというニュースでも見られますが、旧暦に即した行事が根付いている地域が多くあります。

日本で言うところの旧盆もまた、韓国や中国では国民的な行事・祝日だそうです。

韓国ではお盆は秋夕(チュソク)と言い、沖縄と同じく旧暦に合わせて行事を行いますが、旧暦の8月15日に合わせてお盆に似た行事を行います。

秋夕(チュソク)の頃はソウルやプサンと言った都市部でもお盆休みのようなお休みがあるそうで、旅行をする際には注意が必要です。

中国では旧盆の時期に中元節というお盆の起源の行事を

中国では、旧暦7月15日の旧盆の時期に中元節と言い、三大鬼節という中国の人にとって大事な先祖供養行事が行われます。

中元節は、お盆の起源とも言われる、閻魔大王(地官大帝)の誕生日であり、死者とこの世をつなぐ地獄の門を開く期間とされます。

それゆえ、帰ってきた先祖の霊や死者の霊への供養をする行事が行われます。

他にも中国ではお盆に近いことを行う日に清明節というものがあり、毎年4月の二十四節気清明に行う行事もあります。

ちなみに、夏に送るギフトであるお中元ですが、この中国の中元節が語源とされています。

旧盆のお供え物やお盆飾り

地域が変わればお盆のお供え物などの伝統も少しずつ変わります。

しかし、沖縄などの地域の旧盆以外は新盆も旧盆も大枠は一緒です。

迎え盆までに、盆提灯や盆棚(精霊棚)を準備し、お墓参りをして迎え火を焚いてご先祖様の霊を迎えます。

そして一緒にお盆を過ごして、送り日にはご先祖様の霊をお送りする送り火を行います。

地域によってはお墓参りをして、ご先祖様の霊を導く火を絶やさず家まで持ち帰るなど独特な風習や、お盆のなすやキュウリ(精霊馬)の飾り付けの意味、盆棚などの飾りが違ったりします。

ただどの地域でもご先祖様の霊をお迎えして普段見守っていただいているお礼をして歓待するというものです。

お盆のなすときゅうり(精霊馬)の意味とは|作り方や飾り方など解説

お盆の由来となる仏教の盂蘭盆という行事についてこちらで解説していますので、気になる方は ぜひご覧ください。

盂蘭盆とは|意味や盂蘭盆会という法要の起源・期間について解説

旧盆の時期にまつわる話

お盆と七夕は関係のある行事だということをお聞きしたことはありますか?

旧盆とも言われ、8月13-15日に行われるようになったお盆ですと、7月7日の七夕はかなり離れていて関係がなさそうですが、

本来7月15日の前後に行われていたとご紹介したとおり、本来は七夕とお盆はとても近い日に行われていました。

日が近いだけでなく、七夕とお盆は次のようなつながりがあるとされます。

七夕は読み方の「たなばた」は七夕の漢字からはどう頑張っても読めません。

この「七夕(たなばた)」は別の漢字で「棚幡」とも表記されます。こちらだと「たなばた」と読めます。

この棚幡は、お盆のお供え物を乗せるための棚である、盆棚(精霊棚)に飾る幡を意味する言葉でした。

つまり、七夕は、お盆飾りの一つである棚幡を飾り付ける日でありお盆という期間の一つだったとされるのです。

一般に知られる織姫と彦星の七夕のお話にも様々な由来がありますが、日本の伝統にはあまり知られない様々な起源があるのです。

お盆(旧盆)に海に行くのは危険という言い伝え

お盆の時期にはあの世から多くの霊がこの世に帰ってくると考えられていて、川や海など水辺に行くとその霊があの世に引き連れてしまうから、近づかないようにと多くの人が聞いたことあると思います。

このお盆と海や川などの関係性について、沖縄気象台は根拠のない話ではなく、先祖の知恵だといえると言っています。

旧暦7月13~15日の旧盆は、新月と満月の前後に起こる海面の上昇現象「大潮」に重なる。半月のうち、満潮と干潮で潮位の差が最も大きく、海水の流れが速くなる時期だ。

海水の流れが速くなると「離岸流」に巻き込まれる恐れも高まる。

出展:旧盆の海はお化けが出る? 沖縄気象台「根拠がない訳ではない」 沖縄タイムス+

同じことは沖縄以外の地域でも言えるのかもしれません。

伝統や古くからの迷信は意外と軽んじるものではないのですね。