お盆が7月にもある理由|お盆が7月の地域や8月との違いについて解説

お盆 7月

お盆が7月にも地域によってある理由

お盆は7月にも8月にもあることをご存知でしょうか。

お盆はほとんどの地域で8月にあって、お盆休みは8月15日前後にあります。

しかし地域によっては7月15日前後にあるところもあったり、さらには23日、31日前後にあるなど様々なパターンがあります。

しかも、全国の20%ほどの地域でお盆は7月に行われているのです。

7月と8月のお盆で違いはない

お盆が7月のいつ行われていようと、行うことは基本的には変わりません。

単純に日付が違うだけと言うことです。

それではお盆が7月にある理由や、今も7月にお盆がある地域について具体的に解説いたします。

お盆が7月にある理由

今ではお盆は8月にあるのが当たり前ですが、そもそも、お盆は7月にあったものでした。

お盆が7月にある理由は仏教や日本古来の伝統(神道のもとになった)に由来します。

お盆の由来を解説する前に、まずお盆は7月から8月に変わった理由についてご紹介いたします。

お盆の期間が7月から8月になった経緯

お盆の期間が7月から8月になったのは、明治以降のことです。

明治6年、政府が1カ月ほど日付をずらして、新しい太陽暦を導入したことによって、1カ月遅れたお盆が生まれたのです。

それまで使っていた太陰暦だと季節のずれが生まれるので、西洋に倣って太陽暦をすぐに導入しようとした結果、明治5年12月3日だったのが、突如として明治6年1月1日に変わりました。

この1カ月のずれによって7月のお盆もまた、8月にずれたと言うことです。

一月遅れたお盆ということで、8月のお盆は月遅れ盆と言われるようになります。

ちなみにこの改暦によって全ての年中行事が1カ月ずれたという訳ではなく、お彼岸大祓・夏越の大祓と言った、年中行事などはそのまま旧暦と同じ日付で今の暦でも行われています。

お盆の時期や期間の諸説

それではなぜお盆は7月から8月にずれたりずれなかった地域があるのかというと、それには複数の説があります。

一つは明治政府によって、新暦の7月にお盆をするようにという圧力があり、新しい暦の上での7月にお盆をするようになったというものです。

逆に新暦7月のお盆が定着しなかった理由に、一カ月季節がずれた新暦の7月にお盆をすることは農作業に支障をきたすからという説があります。

ちょうど新暦の7月が農繫期に当たることから、お盆を7月から8月にしたというそうです。

旧盆と言いお盆を旧暦通りにすることも

また、お盆を7月、8月の一定の時期にするという以外に、旧暦の7月15日前後に合わせて行う地域もあります。

この旧暦の7月のお盆を「旧盆」と言います。
※旧盆は8月の月遅れ盆のことも意味する場合もあるなど、様々な定義がありますが、ここでは上記の意味で解説します。

旧盆は現在では沖縄や鹿児島県の南方にある奄美地方で守られています。

旧暦の7月は2019年8月13日~15日

ちなみに、お盆を旧暦7月に行う場合、年によって日が変わります。

今年2019年の旧盆は8月13-15日にあたり、沖縄や奄美地方の方はその日に行います。

ちなみに旧盆は9月にまでずれ込むこともあります。

旧盆についてはこちらで詳しく解説しています。

旧盆とは|期間など複数ある意味を解説(沖縄等での旧盆は2019年は8月13-15日)

お盆が7月の地域

お盆が7月の地域は日本に複数あります。

その中には、一般的な7月13-16日ではなく、7月23日や31日に行うところもあります。

東京等はお盆が7月

実は東京の多くの地域ではお盆は7月に行うそうです。

これは、明治政府の足元であったことも影響しているとも言われ、東京や神奈川県の横浜のあたり、埼玉などでは7月に行われる地域が多いです。

全国石製品協同組合(全石協)の「お盆の行事に関するアンケート調査」という4000人のインターネット調査によると、

全国の約20%はお盆を7月にしており、

東京では、お盆を7月に行うところが43.9%、8月は43.2%と半々という結果です。

ちなみに、関東では全国平均よりも高い、約30%がお盆を7月に行っています。

ちなみに、関東の中でもお盆7月15日前後派、7月23日頃派など地域によって様々なお盆があります。

7月23日のお盆は、みくりや盆(御厨盆)と言ったり、二十三日盆といいます。

他にも、晦日盆(みそか盆)と言って7月30日/31日~にお盆をする場所もあります。

参考:日蓮宗 埼玉県教化センター

その他7月15日にお盆をする地域について

お盆を7月にするのは東京や横浜、埼玉などの関東圏に多いですが、他にも、静岡の一部地域(御殿場/沼津等)、函館、金沢などの様々な地域でお盆を7月に行っているところがあります。

これらの地名が出てきましたが、その地域ならすべての家庭でお盆が7月であるというより、そういった家庭が多いというほどだそうです。

ちなみに、前述の「お盆の行事に関するアンケート調査」によると、7月8月以外にお盆をすると言う人は全体の9.1%と、意外と多いです。

お盆を7月にする際の迎え火等の準備について

お盆を7月にする場合も、8月にお盆をしている地域と行うことが大きく変わることはありません。

お盆の入りの日は、迎え火を焚き、精霊馬を作ってなど、地域や家によって伝統があると思いますが、7月でも同じことを行います。

お盆の迎え火等の準備は7月13日(お盆が7月15日の場合)

お盆が7月15日の地域では、7月13日に迎え火等の準備をします。

ただし、一般的なお盆が8月であるため、地域で行うお盆の行事などはほとんどが8月に行われます。

京都の大文字焼きは送り火の大規模なものですが、8月のお盆期間の最後の日に行われます。

お盆が7月だった由来について

さて、旧暦においてはお盆は7月にあったとご紹介しましたが、その由来について簡単にご紹介いたします。

お盆という行事は、仏教と日本古来の信仰が混ざったものと冒頭でもご紹介しましたが、もう一つお盆の由来となった中国の行事もあります。
※仏教はインド発祥です。

それぞれ、どういった要素が今のお盆につながったのかをご紹介します。

仏教とお盆

お盆は仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という言葉が由来とも言われる、仏教行事として全国的に先祖供養をする期間となっています。

盂蘭盆会とは、お釈迦様のお弟子さんの目連上人が亡くなった母親が死後餓鬼道という、苦しい世界に堕ちていることを知って、そこから救うための供養を7月15日に行った行事です。

この盂蘭盆会の行った日がそのままお盆に結びついたと言うのが一般的な由来とされます。

盂蘭盆についてはこちらで詳しく解説しています。

盂蘭盆とは|意味や盂蘭盆会という法要の起源・期間について解説

日本古来の信仰とお盆

お盆は、お墓参りをしたり、御詠歌を歌い、先祖供養をする仏教行事と一般的には知られます。

しかし、他の仏教国でお盆の文化は日本ほど根付いておらず、お盆という行事は日本の仏教の特徴の一つと言えます。

なぜ同じ仏教でも、日本と他国で違うのか?

それは日本の仏教は、日本の信仰(神道の源流)のエッセンスも加わっているからです。

日本の仏教は、他の国よりも先祖を供養することを重視します。

お彼岸やお盆にお墓参りをするのは日本の伝統的な仏教行事となっています。

しかしそれらの仏教行事は、仏教が日本にやってくるよりも前からあった日本の「祖霊信仰」という土着の信仰を仏教が取り入れたからです。

仏教はインドで生まれ、中国、朝鮮半島と経て、日本にやってきましたが、どの国でも土着の信仰のエッセンスを取り入れながら共存し、今日に至ります。

それぞれの国で仏教は少しずつ違った色を持っていますが、日本では特にそれが顕著と言えます。

お盆の由来は仏教と日本の祖霊信仰のミックスなのです。

お盆やお彼岸の他にも、仏教と日本の信仰(≒神道)は様々な面でミックスされています。

そのミックスの例の一つが、日本の神様と仏教の仏様を一緒だと考える神仏習合という考え方です。

神仏習合についてはこちらで解説しているので、気になる方はぜひご覧ください。

神仏習合とは(=神仏混淆)|歴史・現在も影響の残る神社寺院の例をご紹介

中国の行事とお盆

仏教と神道以外にも、お盆は中国の中元節という行事にも由来するとされます。

中元節は「霊界、地獄の門が開いて、霊魂がこの世にやってくる時期」という道教由来の行事です。

この中元節は、旧暦の7月に行われていた行事です。

お盆として7月に行われるようになったのは、この中元節も由来だとされるのです。